採用最前線物語 – 06.入社までの勉強


採用最前線物語

執筆:H.F

入社までの勉強

入社までに何を勉強すれば良いかを聞く人がかなりいる。少しでも早く役に立つ社員になりたい、あるいは採用面接で少しでも有利になりたいのだろうか。

答ははっきりしていて、とくにそんな勉強は必要ない。付焼刃は無駄どころか、害すらある。仕事のための勉強をしたいのなら、インターンなりアルバイトをしてみる方がはるかに有効だ。社会、仕事とはどういうものかは考えても分からない。現場で体験すべきだ。

入社したら、それこそ勉強したり、慣れたりしなければならない事が山のようにある。だから、入社までに、まとまった時間がないとできないことをしっかりすべきだ。金と時間があるのなら、のんびりと海外旅行をして、カルチャーショックを受けておくのは価値があるだろう。

それに、ちょっと勉強したくらいで、仕事にすぐに役に立つとは思わない方が良い。ちょっとした勉強というのは誰にでもできるので、結局たいして役には立たない。そもそも、誰でもできる程度のことは仕事として成立しない。自分にできない、あるいは行なうのが大変だ、面倒だから金を支払ってでも誰かに依頼する。それが仕事というものだ。

プログラムの勉強をしたいのなら、入社とは無関係にどんどんやるべきだ。とことんやって、日本語の本は読み尽くし、洋書にも手を出してしまい、ついには自分で何か書いてしまうくらいを目指そう。ここまで突っ走ってしまえば、引く手あまたになる。

もしプログラムの勉強をやるのなら、入社の時に、皆を驚かせるようなものを作ってやろうという意気込みが欲しい。学校の場合、かなり狭い範囲での評価しか行なっていないと思うが、社会では、他より高い評価を得なければならない。

今までの面接経験から言って、「入社までに何を勉強したら良いですか」と質問した人は、入社までに何も勉強してこなかった人が多い。だから、この質問は一番信用ならない。