採用最前線物語 – 16.オープンソースをやりたい


採用最前線物語

執筆:H.F

オープンソースをやりたい

「オープンソースをやりたい」とだけ言う人がいる。しかし、これではコンピュータをやりたい、インターネットをやりたいと言うのと同じで、非常に漠然としていて、何を言いたいのか分からない。

オープンソースで何を、どんなことをやりたいのか、それをはっきりしないといけない。

オープンソースを自ら開発し普及していく活動をやりたいのだろうか。「このオープンソースを開発したのは自分だ」というのが夢なんだろうか。あるいは、そういうグループの一員として加わりたいのだろうか。

オープンソース自体の開発をしたい場合には、ハードルは極めて高い。プログラミングが相当できることは当然で、ドキュメントを書いたり、プレゼンしたりしなければならない。

また、自主開発しても、なかなか普及するものではない。普及させるには、何年もの地道な活動が必須だ。そして、そのいつブレークするかもハッキリしない活動を続けて行ける執着心、執念深さが必要だ。

一方、よく聞いてみると、既に普及しているオープンソースを使えるようになりたいだけの場合がある。この場合は、書籍やその他のドキュメントなどを読み、実際に使ってみることである。これは、仕事というよりも、お勉強レベルであり、準備である。

企業としては、準備だけされても困る。使い方が分かったら、それを利用した開発などを行なわないといけない。一般の企業でオープンソースと言った場合、オープンソースのプログラムを使って、何等かの開発などを行なうビジネスのことを考えている場合が多いだろう。

オープンソース関連開発は多種多様であり、あらゆる分野に及ぶ。目的も、高価な商用ソフトからの逃避から、ソースプログラムに必要な修正を加えて要求に合うシステムを作り上げるのまで様々だ。さらにコンサルティング、教育、執筆、そして営業だってある。要するに何だってある。

さて、何をやりたいですか?