採用最前線物語 – 42.継続は力なり


採用最前線物語

執筆:H.F

継続は力なり

よく言われる詞に「継続は力なり」がある。分かっているが、実際に実行できる人は少ない。

日記、最近だったらブログだろうが、最初は情熱を持って始めるものの、数回書いただけで後が続かない者が多い。ブログを始めて 1 ヵ月程度で見てもらえないと言われても、それは当然だろう。最低でも 3 ヵ月くらいは続けないことには、内容的が充実するはずもなく、読まれると思う方が傲慢だろう。

スポーツでも、趣味でも、何年かやらないと一人前にはならない。かじったことがある程度では、蘊蓄など語れない。有段者ですとか、大きな大会に出場経験があるとか、社会が認める一定以上の水準に達していないとやったうちに判断されない。

健康維持には、ダイエットやスポーツが重要だ。それも、延々と何年もやって本当の成果が出る。最初はやけに頑張るけれども、投げ出す人が実に多いのが事実だ。努力している程度では駄目で、すること自体が習慣となり、無意識のうちにダイエットやスポーツをしてしまうようになれば成功だ。そして、無意識に正しいことができるようになるのが能力だ。

大学で、専門分野はじっくり継続的にやったと思うかもしれないが、大学院までやったとしてもたかが数年のことでしかない。それも、研究という限られた側面から取り組んでいるに過ぎず、社会とのかかわりも少ない。

しかし、仕事となると、大学とは違い、ほとんど朝から晩まで、特定の業務に携わり、延々とやり続けるのが普通だ。社会とのかかわりが増え、様々な矛盾的要求、さらに事件が発生するが、そういうのを乗り越えて、延々と仕事をやり続けることが求められる。そして、仕事は数十年に及ぶ。

非常に短期、とくに 1 年以下で転職を繰り返していては、何も身につかないだろう。企業では、通常、2、3 年経たねば総合的な評価を行なうのは難しい。いくつかの難しい情况に直面し、どういう風に対処したかが蓄積されて、本当の評価が可能になる。

最初は努力かも知れないが、それだけでは継続は難しい。努力が習慣化し、さらに何をすれば社会から評価されるかを自然に読み取れる状態に達すると、当然高い評価を得られるようになる。