進化計算 TENKEI 開発エンジニア 高木さんインタビュー★【 vol.9 学会受賞特別編!】


2020年 10月 13日

こんにちは、TIM人事部の上田です。

10月になりました。
ネットで見かけたのですが、どうやら今年はオリンピックの為に、本来は10月にあった体育の日が移動した(7月24日の「スポーツの日」がこれに該当するそうです)そうで、今月は国民の祝日がないようです……。
思い返せばしっかりスポーツの日も休んだはずなのに、「ない」ことを実感するとどことなく悲しくなってしまいますね……。。。

でも、今月は待ちに待ったこれがあります。



そう、鬼滅の刃の映画が公開されます。
また、それに先駆けて土曜プレミアム(地上波)で総集編が放送されていたりもします。
それから、上田の念願であった怖いテレビも放送が決定しているんです。

10月、(個人的に)とてもいい月になる予感がします……^▼^
今年もあと残り2カ月となりましたが、日々の小さな幸せを見つけながら、楽しみつつ頑張っていきたいですね……!!!

さてさて、今回は社員インタビュー特別編をお届けします。
先日プレスリリースでも紹介されましたが、弊社AIソリューション部所属の高木さんが、電気学会にて奨励賞を受賞されました!!!!!

高木さんはなんと、2020年4月入社の新入社員です。そして……現在、働きながら大学院の博士課程に通われていたりもします。
今回はそんな高木さんに、TIMとの出会いや就職を決めたきっかけ、お仕事のこと、そして進学した理由や研究のことなど……色々お話を聞いてきました★

それでは高木さん、お願いします!

\オーシャンビュー/


(すごく綺麗だったので、思わず「どこの島ですか?海外??」と聞いたら、小豆島エンジェルロードだと返ってきました。いいなあ……)

お名前
高木 智章
学校名
電気通信大学大学院 情報理工学研究科 情報学専攻 博士課程(在籍中)
所属部署
AIシステムソリューション部
趣味
研究、シャドウバース

Q.まず、タイムインターメディアを知ったきっかけを教えてください!

もともとは3年前(2017年10月)、自分が大学4年生の時に研究室で毎週行われていた輪読会に、TIMの先輩社員の方が参加されたことで交流を始めたのがきっかけです。
そしてその方から話を聞いたことで、初めてこの会社の存在を知りました。

そこからご縁が続き、2018年3-4月頃には電気通信大学UECアライアンスセンター内にある「知識工学センター」(※TIMのサテライトオフィス)にて、多くの大学のHP上に掲載されている情報をテキスト抽出化ののちに提出するという短期のアルバイトをしていました。
そのほかにも、社内行事の「花見の宴」にお声がけいただいて参加したり、藤原さん(知識工学センター長)には、TIM本社を案内していただく機会もありました。

またその年の7月には、電気通信大学の食堂に佐藤社長がいらっしゃって、ランチを交えて会社の話を色々と聞くことが出来ました。
働く時間や服装が自由であるほか、社員に高性能なデスクトップPC(+モニター)を支給していたり、マウスとキーボードは自分の使いやすいものを選んで使用できるなど、開発環境が充実していることも魅力的に思いました。

こういった様々な体験の中で、「TIMの自由な社風が良いな」と心惹かれていきました。

Q.ちなみに、就職を決めたきっかけ(理由)は……?

自分の研究に近い、AIの仕事ができる会社を希望しており、TIMであればそれが叶うと感じて就職を決めました。
それから、選考の際に博士課程への進学を悩んでいると話したところ、「TIMで働きながら博士課程に進学してみてはどうか?」と藤原さんにご提案いただいたこともあります。(実際にいま、自分は電気通信大学の博士課程に身を置きながら仕事をしています。)

今思い返すと、佐藤社長、藤原さんのお話や温かいお人柄、そして上記でも書いたように、TIMの自由な雰囲気も就職を決断する後押しになったと思います。

Q.配属部署について教えてください!

AIソリューション事業部は、eラーニングシステムの「moca(モカ)」「進化計算AIプラットフォーム 天啓|TENKEI」の2つを事業の柱としています。
また、近頃はOSSベースの自社開発プロダクト「Qmoca(キューモカ)」も展開しています。

Q.いまのお仕事について教えてください!

自分は「TENKEI」の開発を担当しています。
TIMにはこれまでに「大学・高専の時間割の自動編成」、「宅地(土地)の自動区割り」、「ナンプレパズル作成」等、進化計算AIを活用した数々の実績があります。
しかしこれらのシステムは、同じAIを利用しているようで実はそれぞれ完全に独立した仕組みになっています。そのため、この従来のやり方では新しいシステムを作る度に進化計算AIもまた作り直す必要があり、多くの時間と手間を要しています。

これらの課題を乗り越えるべく、「複数のシステムが共通して利用できる進化計算AIの仕組みを構築する」ことが現在のミッションとなっています。

Q.働きながら大学院(博士課程)にも通うというのは、とても大変なことだと思います。進学を志望した理由が気になります……。

研究をする時間が足りなかったというのが、進学を希望した1番の理由です。
大学の卒業研究は企業との共同研究になっていたので、大学院に進学し、修士になってからようやく自分の好きなテーマで研究を始められるようになりました。

修士では国内学会で7つの論文を発表しましたが、国際学会では2つの論文しか発表できず、論文誌に研究を掲載することもできませんでした。
これが自分の中でどうにも心残りになっています……。
博士に進んだ今は、論文誌に掲載できるようになるまで、自分の研究をもっと発展し極めていきたいと考えています。

Q.いま取り組んでいる研究テーマについて教えてください!

進化計算による、多目的最適化が研究テーマです。

具体的には「価格と性能」のような、一方を良くすると他方が悪くなるトレードオフを伴う最適化問題に対して、情報を生物のように扱い、進化の過程の中で最適解を探り出す「進化計算」を用いて効率よく最適化を行い、得られた最も理想的な解答をユーザーに提示する方法について研究を進めています。

Q.研究と仕事のつながりについて教えてください!

(研究分野の中で、仕事に活かせそうなことはありますか?)

進化計算によって問題を最適化するという点では、研究と仕事で全く同じことをしているように思います。

ただ少し異なっている点としては、研究では「トレードオフ」が存在する問題の多目的最適化をターゲットとしているのに対し、現在の仕事では、まずお客様の課題をベースにして作った様々な指標があり、それを更に凝縮して出来た「1つの指標」に対する答えを探る、単目的最適化を扱うことが多いところがあります。

案件の内容にもよるかもしれませんが、今後もベースは変わらず、研究ターゲットにしている「最適化」を仕事として取り組むことが増えていくのではないかと思っています。

Q.研究と仕事の両立について工夫していること、逆に大変だったことはありますか・・・?

今年はコロナウイルスの影響で、実は研究に関しては従来よりもやりやすく、プラスに働いているところがあります。
たとえば学会発表がオンライン化したため、会場への移動時間が無くなり最小限の休みで参加出来ること(ただ、時差が辛いです)や、ビデオ越しの発表だと、原稿の暗記が不要になることなど……。

また仕事もリモートワークがメインなので、通勤時間が無くなった分、仕事を早めに開始して、平日は夜の時間帯を研究の時間に充てています。(休日ももちろん研究しています!)
TIMでは仕事の裁量が大きく個人に委ねられていますし、配属部署の上司の方や先輩からもご理解をいただいているので、適宜会社からの支援も受けられていて、現状は研究と仕事を無事両立できています。
ただ研究時間の確保はできているのですが、どうしても活動時間が合わせづらく、研究室の学生や指導教員との議論があまり多くは出来ないこと、また自分の研究に対して幅広い意見を貰いづらいということが悩みだったりもします。
間違った方向に研究が進んでいかないように、客観的視点を常に持つことを心がけています。

Q.普段の1日の過ごし方について教えてください!


Q.今後の目標などはありますか?

3年で博士号を取得することを目標にしています。そのためにはコンスタントに国際学会で発表すること、そして論文誌に研究を掲載できるように頑張ります!

Q.最後にひとことお願いします!

AIや研究の話をメインにしていましたが、実はそれらに関係のないIT技術も大好きです。
最近は、plotlyを利用するJamstackなサイトを作ろうと頑張っていたりします。




高木さん、お忙しい中本当にありがとうございました……!><

高木さんの研究によって、今後ますます「TENKEI」が進化し、より使いやすく、より多くのお客様の課題を解決できる、頼もしい存在になることを願ってやみません……!
皆さま、これからのTIM、およびAIソリューション部にどうぞご期待ください……★

それではまた、次回の記事で!

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