WCCI2022(2) 招待講演レポート


2022年 08月 23日

WCCI2022のワークショップにて,招待講演を行いました.その内容について,報告します.
(WCCI参加の記念品として,水筒を貰いました)

背景

WCCIでは,ポスター発表,口頭発表の他に,コンペティション,チュートリアル講演,ワークショップが一緒に開催されます.自分は,CEC-W1 Subset Selection in Evolutionary Multi-objective Optimizationというワークショップにて,招待講演(Invited talk)を行いました.

ワークショップは,特定のテーマについて議論したい研究者が学会側に提案を行い,開催されます.一般的な研究発表のセッションより専門的な内容について,濃密な議論ができるメリットがあります.一方で,テーマが専門的過ぎると参加者が集まらない危険性があります.国内学会の場合,「進化計算」という広いレベルでワークショップが開催されることが多いです.今回は以下のワークショップが開催されました.(リンク)

CEC-W1 Subset Selection in Evolutionary Multi-objective Optimization

本ワークショップは,WCCI2022 CECセクションにおいて開催された唯一のワークショップです.進化計算分野において,進化計算による多目的最適化(Evolutionary Multi-objective Optimization, EMO)は,代表的な研究テーマの1つです.WCCI2022においても,EMOに関連するチュートリアル講演,セッションが複数用意されており,盛んに研究が行われています.EMOの重要な研究トピックの1つがサブセット選択(Subset Selection)です.サブセット選択は,進化計算のループ内と後処理で実施される重要なプロセスで,最適化性能に大きな影響を与えます.本ワークショップは,そのサブセット選択に焦点を当てています.

Pareto Front Estimation for Subset Selection

上記タイトルで自分は招待講演を行いました.過去に発表した下記2つの研究内容について,お話しました.

  • Tomoaki Takagi, Keiki Takadama, and Hiroyuki Sato, “Non-dominated Solution Sampling Using Environmental Selection in EMO algorithms,” Proc. of IEEE Congress on Evolutionary Computation (CEC2020), pp. 1–9, 2020. DOI
  • Tomoaki Takagi, Keiki Takadama, and Hiroyuki Sato, “Pareto Front Estimation Using Unit Hyperplane,” Proc. of The 11th Edition of International Conference Series on Evolutionary Multi-Criterion Optimization (EMO2021), Lecture Notes in Computer Science (LNCS), Vol. 12654, Springer, Cham, pp. 126–138, 2021. DOI

単位超平面を基準としたパレートフロント推定をメイントピック,EMOアルゴリズムの環境選択法を利用したサブセット選択をサブトピックとしてお話ししました.パレートフロント推定で獲得できるのは実際の値ではなく推定値になりますが,パレートフロント推定はサブセット選択の逆オペレータと捉えられる重要な研究テーマです.

終わりに

実は,この招待講演について打診されたのが発表の10日ほど前でした.自分の研究発表の準備と並行して招待講演の準備を進めるのは大変でしたが,おかげで貴重な経験をすることができました.今後も講演の招待を受けるようなことがあれば,積極的に引き受けていきたいと思います.